冬の妖精 瓢湖の白鳥

 
 

私たちは、60年間 瓢湖を訪れる白鳥と共生してきました。
白鳥が安心して暮らせる瓢湖周辺の環境を守ることが、
人間にも大切なことと考えています。

 

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ラムサール条約登録

ラムサール条約登録 瓢湖の4つの湖沼

新潟県阿賀野市 瓢湖管理事務所   TEL 0250-62-2690   〒959-2013  新潟県阿賀野市水原313−1

冬の瓢湖の写真

白鳥とともに訪れる新潟の冬。

ラムサール条約登録の瓢湖の白鳥を見るために新潟県阿賀野市に旅するなら、静かな宿に泊まりたい。 例えば贅沢で大きな旅館は白鳥には似合わない。

瓢湖から車で10分ほどの五頭山の麓にある五頭温泉郷には村杉温泉、今板温泉、出湯温泉の三つの温泉があり、温泉街には昔ながらの暮らしと風情が息づいている。

一組一組あたたかく真心込めて迎えてくれる宿での夕食のあと、温泉にゆっくりつかりながら、明日訪れる瓢湖の白鳥たちの姿を思い浮かべてみる。都会では人も物も次々と流れ去ってゆくが、ここには、毎年6000羽もの白鳥が必ず戻ってくる。

朝もやが立ち込める上空を、餌を求めて飛んでいく白鳥たちの姿。夕暮れに染まる頃、瓢湖に戻ってくるハクチョウたちが
頭上をかすめて、湖面に着水する優雅な姿。

冬、五頭温泉郷の旅館は、芯から冷えたからだを温めてくれる本物の温泉が何物にも替え難い幸せを感じさせてくれる。炊き立てほかほかご飯に焼き魚、新潟のおいしいご飯が並ぶ。

今年は、新潟の冬の暮らしと、雪原でエサを探す白鳥の姿を感じてみませんか。またひとつ大切な思い出が増えることでしょう。

 


瓢湖の水鳥瓢湖の白鳥 雪景色
 

白鳥飛来数 6451羽新潟県阿賀野市
水原の白鳥渡来地 『瓢湖』の由来


[ 瓢湖管理事務所 掲示看板 より ]

新潟県阿賀野市(旧水原町)の瓢湖は寛永年間につくられた用水池で、周囲わずか千二百三十メートルの小さな池であります。昔から水面に蓋する程の水禽がおり、白鳥もその頃から渡来し、水原の名物の一つでありましたが、猟銃が普及されるにつれ、次第に少なくなり、遂には渡来しなくなりました。

昭和二十五年一月突然シベリヤより渡来し始め、その後毎年最盛期には五千余羽がここで冬を越します。
殊に昭和二十九年二月、吉川重三郎氏により餌付けに成功してからは、渡未中は他に移動することが少なくなり純野生の白鳥がこんなに人に馴れ、人が与える餌(もみ)を喜んでたべることは古今東西を問わず珍しいことで、一躍世界に有名になりました。この白鳥は大白鳥といい、体長一・五メートル体重十キログラム程度で羽を広げると二〜三メートル位あります。色は純白ですが幼鳥は少し灰色をおび、寿命はは二十〜三十年位といわれます。

食物はマコモ・クロクワイ・ヒロモ・水草の根等で人工的にはもみ・粃(しいな)・パン・荼がらを与えています。
常に一家族づつ群をなして、たいへん愛情に富んでいるようです。
晴れた冬の日、銀色に輝く五頭山脈を背に湖上を飛ぶ白鳥の白い美しさは何ともいわれません。毎年十月上旬に渡来し、三月末に北方に去ります。

昭和二十九年二月十日  県の天然記念物指定
昭和二十九年三月十七日 国の天然記念物指定

頭上を飛ぶ白鳥は、思っていたよりずっと大きかった

 ラムサール条約 瓢湖の昔のままの姿を残すために

コメント

私たちが長年親しんできたハクチョウの飛来地・瓢湖(阿賀野市)がラムサール条約に登録されました。10月28日から韓国で開かれた条約締約国会議で正式決定されました。

ラムサール条約について詳しく知る人はとても少ないと思います。
世界遺産登録あるいは、ワシントン条約などと混同することもあると思いますが、その目的は、多くの人に湿地の大切さを認識してもらい、水鳥の生息地としての湿地・湖沼を守り、豊かな生態系を維持することです。

瓢湖がラムサール条約に登録されたということは、水鳥が集まる瓢湖の環境を改善し、より良い活用方法を検討する必要があるということです。

瓢湖のハクチョウは、「はくちょうおじさん」として有名な、故吉川重三郎さん親子が約60年前に、人間に決して近付かなかった野生の白鳥に、たった一人で餌付けを始めたことから始まりました。

毎冬、6000羽のハクチョウが飛来し、2万羽ほどのカモなどの渡り鳥もやってきます。日本中に白鳥飛来地はたくさんありますが、これほど小さな池にたくさんの白鳥が集まり、すぐ目の前で見ることができる場所は他にはありません。

この湖は、大自然の中ではなく、住宅街と水田の境にあります。ですから、私たちにとっては、「素晴らしい自然の中にいる野鳥たち」ではなく、「共に暮らし続けている仲間」のような存在なのです。

白鳥のいない季節は、住民の憩いの場所となり、桜が咲けば花見客が訪れ、夏には大きな花火が上がります。

週末の天気が良い日には、多くの白鳥見物の人々が訪れて、市営駐車場は満杯になります。 日本野鳥の会の人々は、人間の手からエサをもらう白鳥は「野鳥」ではないと思うでしょう。
一日3回のエサやりは、今もまだ必要かどうかの議論もあるようですが、ほとんどの白鳥は、昼間は湖を離れているので、残っている白鳥は、ケガ等の理由があるものも多いようです。

ラムサール条約に登録されたことで、その存在が広く知られ、多くの人が冬の瓢湖の白鳥を訪ねることは、大変嬉しいことです。 多くの注目が集まる今こそ、瓢湖の白鳥だけではなく、地域全体で取り組む姿を見て欲しいのです。

瓢湖から眺める五頭山は、私たちのシンボルであり、太陽が昇る山です。五頭山からの雪解け水は麓の畑を潤し、水田に注ぎます。この地域では、30年以上前から、全国に先駆けて農薬を減らす稲作りに取り組んで来ました。

その水田は、ハクチョウたちにとって絶好の餌場となります。
もし、この環境を守ることができなければ、新潟県の佐渡のトキが環境の変化で絶滅してしまったように、白鳥たちもこの地を訪れることはなくなるでしょう。

白鳥にとって本当に大切な自然環境とは、瓢湖の湖沼の中だけで成立しているのではないことを知ってください。周囲に暮らす人々の米作りにおいて、農薬などを減らし、人と野鳥が安心できる農業を拡大してゆくことなども大切です。

私たちは、60年もの間、自然体で白鳥と接してきました。昔ながらの暮らしを続けた結果が、たくさんの白鳥の飛来に結びついてきたようです。

新潟の長い冬を過ごしながら、雪原に集まる白鳥を見つけた時は、心がホッと和むものです。

これからも、 白鳥と共に暮らし続けることができる、
穏やかな田舎を大切にしたいと思います。

 

ラムサール条約登録とは、水鳥の生育地を守ることです。


瓢湖の白鳥

 

 

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