この地域の人々は、実に半年間も白鳥とともに暮らしています。10月から3月までの5か月間、白鳥の姿を見ています。 この地域の小学生の子供たちに、「鳥の絵を描いてくれる?」 と頼むと、70パーセントの子供が白鳥の絵を描きました。 この地域には、色々な野鳥はいますが、都会のようにスズメやハトはいません。 カラスは時々見かけますが、身近な存在ではありません。
一年を通じて一番長い期間、もっとも多く見る鳥は、なんといっても 「白鳥」 なのです。
子供たちから一番愛されている白鳥は、新潟平野の稲刈りが終わった直後の10月中旬に飛来してきます。
稲刈りが終わった水田には、落穂や虫、などたくさんのおいしいものが溢れています。 新潟平野全体がおいしい餌場でもあるため、この地域にたくさんの白鳥が暮らすことができるのです。
もし、稲刈り前の水田に白鳥が舞い降りてきたら・・・・
それは、もう、大変なことです。 稲刈り直前の水田を荒らし、農家の人々には迷惑をかける存在になります。
白い妖精が、白い悪魔になってしまいます。 もしかすると、害鳥として駆除されてしまうことになるかもしれません。
自然界とはよくできたもので、白鳥たちは、稲刈りが終わって広々とした水田を目掛けて飛来してくるのです。
そして、地域の人々に愛され、大切にされています。
【教訓 その3】
白鳥の里に住む子供たちは、鳥と言えば「白鳥!」答える。 |